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2014/01/30

ネオニコチノイドの害と私たちの暮らし −農薬等人工化学物質の毒性新展開にどう対処するか−

2014年1月25日(日)、文京区の文京区民センターで、日本科学者会議食糧問題研究委員会主催(JONA協賛)のもと、表題に関する公開研究会が開催されました。
テーマは、ミツバチの生態に大きな影響を与えているとされている農薬のネオニコチノイドの現状をどのように認識し、農薬も含めた数々の化学物質にどう対処すればよいのかで、環境問題の第一人者である立川涼(たてかわりょう)先生にお話しいただきました。

冒頭ネオニコチノイドの特性(浸透性・残効性・神経毒性)やミツバチの現状の話しから始まりましたが、すぐにネオニコチノイドのことに留まらず、化学物質全般、更には社会生活にまで及ぶ話しとなりました。化学物質がもたらす影響の大きさ・深さを感じる話しとなりました。


いくつかポイントや気になった点を紹介しておきます。

★ネオニコチノイドのことで言うと、最近の研究結果で神経系への影響があるとの報告もでてきた。こういった化学物質は超微量が影響を持つ可能性もあり、胎児が桁違いに影響を受ける。

★化学物質の数は増え続けていて、生物への影響も多様化している。脳神経系や免疫系へ作用するものも多くでてきている。遺伝的要因だけで説明できないことも増えている。

★毒性を語るのは難しい。ぼう大で複雑な生態系に対するチェックは限界があり全てを証明するのは難しい。科学で全てが丸ごと見えるわけではなく、科学的な証明がでるまで待てない、だからこそ「予防原則」が大事である。

★現在、化学物質に対して最もしっかり対応しているのがEU。アジアの食品輸出産業では、一番品質の良いものはEUに行く。次いでアメリカやカナダ、そのあとが他のアジア諸国。日本は最後で残飯処理的。様々なチェック体制や法体系の甘さ・適当さゆえに。中国の方がむしろ明確で厳密な法律が定められている。

★国連では、来年GDPに代わる生活指標を出していく予定である。

★選挙だけでなく、物・サービスを買うこと・支持することで意思表示をしていくことができる。

「現代の科学は問題提起できるが解決はできない。」という言葉もでてきましたが、先生の話しからは科学で示したり証明したりすることには限界があることを感じました。

それはつまり、外部や第三者の情報を鵜呑みにせず頼りすぎず、自分自身で見て考え判断していくことが求められていると。要は自らの感覚をもっと信じ主体的に生きていかねばということでしょうか。
国民は、科学的・政治的な許容が必要のようです。公は助けてくれず、厳しい現実として、個人個人がリスクを背負いながら日常的な毎日をどう生きていくかをもう一度考え、生活を本格的に見直していくこと(先生は家政学と言っていました)が必要になっているのでしょう。同時に、提携や運動・教育といったものの有用性も大いに感じました。


*意外と胸に響いた言葉 『いい加減に生きることも大事』 


先生は「自分の述べていることと矛盾していますが」と言ってはいましたが、確かに何でもかんでもあまり深刻になりすぎるのも体にはよくないかもしれませんね。

最後に、当日販売していたチラシと書籍も紹介しておきます。

●「新農薬ネオニコチノイドが脅かす ミツバチ・生態系・人間」
 発行:NPO法人 ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議
    TEL:03-5368-2735 FAX:03-5368-2736
    E-mail:kokumin-kaigi@syd.odn.ne.jp
ホームページ:http:/www.kokumin-kaigi.org

●「ミツバチ大量死は警告する」(集英社新書)
 著者:岡田幹治(おかだもとはる)

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