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有機農業の運動体としてのJONA

 有機農業の意義は、食の安全性確保だけでありません。もっと長期的な視野に立てば、生物多様性の保全、自然環境および景観の維持(治水、地下水の汚染防止、CO2ガスの削減などを含む)、農村と都市間を結ぶ共同社会の構築など、多面的な役割がたくさんあります。JONAはまず、そのことをしっかり消費者に伝え、食の安全以外の価値についても、社会全体に正しく理解してもらうことが大変重要であると考えています。
 JONAは長年、有機農産物とその加工食品の検査と表示の信頼性の確保を最優先に活動してきました。それが、有機農業の信頼性を高め、社会的認知度を上げるために不可欠だと考えたからです。
 検査認証業務と並行して、IFOAMやIFOAM Japanあるいは登録認定機関の協議会などと連携し、国内の有機農業の普及拡大に努めてきました。しかし、まだまだやらなければならないことはたくさんあります。
 まず国内では、学校給食への有機食品の導入促進、そして農産物以外のオーガニック生産物(例えば、有機養殖魚、オーガニックコットン、オーガニックコスメなど)の信頼性確保など。国際的には、アジア、アフリカ地域の有機農業発展への協力、フェアトレードとオーガニックのマッチングなどです。
 有機農業の多面的な役割に関する認知度は、いまだ充分とはいえません。その原因は、オーガニックに関する情報が少ないこと、あるいは偏っていることにあると感じます。JONAは、オーガニックに関連する国内外の情報を収集し、それを広く一般向けに紹介していきたいと考えています。

今後の方針

 「地球環境時代」という言葉が使われるようになって、すでに長い時間が経過しています。
 今さら、レイチェル・カーソン氏の『沈黙の春(1962)』、有吉佐和子氏の『複合汚染(1975)』、シーア・コルボーン氏の『奪われし未来(2001)』を引き合いに出すまでもなく、地球上の生命の調和が崩れかけているのは、私たち人間の営みに原因があることは明らかでしょう。
 有機農業は、太陽、大気、水、土、そしてそこに生息する微生物、植物、動物など、自然の恵みを生かした生産方式です。言い換えれば、環境を持続的に維持改善する農業です。
 例えば、フランスのクロウド・オウベール氏は、有機栽培を続けた土壌は、一般の農地より多くの炭酸ガスを保持することができると発表しています。また、団粒構造になった有機栽培の土壌には、大きな保水効果がある。もちろん、微生物や動植物が豊富で、バイオマスエネルギーも高いレベルにあります。
 このような肥沃な土地で育った栽培物は、それ自体が健康で、地中から充分な養分や微量成分を吸い上げています。結果として、化学肥料で栽培した作物よりも栄養価が高く、私たちの健康にもいい。こうした有機農産物の栄養価に関する研究も、数多く発表されています。
 ここで重要なのは、私たち人間の健康は、微生物やその他の動植物の健康と密接な関係にあるという事実です。別の見方をすれば、私たちの持続的な健康を願うなら、地球上のあらゆる生命の健康に配慮しなければならない。JONAの業務と活動は、そういう認識を基盤に進められているのです。
 オーガニックは今や、世界中で大きな注目を集めており、発展途上国でも急激に広まっています。
JONAは日本国内だけでなく、世界とりわけアジアの人々と手を携えて、国際的に有機の運動を進めていく考えです。皆さんのご協力をお願いします。

オーガニックの目的はなにか?